葵の備忘録~色と人物像;家康ブルー!~
着る心 着もの美心 kirukokoro kimonobijin 和装スタイリストの葵です。
大河ドラマ「どうする家康」の人物デザイン監修の柘植伊佐夫(つげいさお)氏が、このドラマにおける徳川家康のテーマカラーを水色とし、その水色(限りなく透明に近いブルー)を家康ブルーと名付けているそうです。(NHKHPより参照)
昨夜(6月4日放送場面より)↓
柘植伊佐夫(つげいさお)氏によると、
家康はドラマの中心人物にはちがいないんですが、実は一番「うつろな空洞」であるかのような印象です。
周りには力もクセも強すぎる化け物ばかりでしょう?
家康はむしろ群雄する強烈な戦国大名たちの戦いの渦にまきこまれていく側だとおもわざるえません。
激しいうずの中心にいて、極めて濃い色の人物たちに周囲を取り囲まれている。
だから家康は中心人物なのに空洞で、透明に近い色彩の持ち主ではないかと。
色味のない家康が成長するにしたがって、清濁併せ呑むことができるような大人になっていくというか、ならざるを得ない状況に追い込まれていく、という物語でもありますね。さまざまな人の影響を受け、薫陶を受けて大人になっていく。家康を彩る青を、私は「家康ブルー」と呼んでいます。
家康の時代のブルーは、藍により染められたことと思います。
ここで、藍染のことを教えてくださっている藍染結の杜のHPのコラムと、中川政七商店の読み物をわたくしの備忘録として掲載させていただきすm(__)m
藍染結の杜
藍の葉を原料にして、美しい青が染まる「藍染め」。
藍染めの方法には、大きく2つの方法があります。
藍の生葉を使う「生葉(なまば)染め」と、藍の草を発酵させて使う「藍建て(あいだて)」です。
どちらも青色が染まるという点では同じですが、生葉染めでは淡いスカイブルー色などに染まり、藍建てでは深い青色が染まります。
中川政七商店の読み物
藍の色素は不溶性(液体に溶けない、または溶けずらい)のため、他の染料植物と同じように煮ても色素は取り出せない。
そこで、藍を甕(かめ)に入れて発酵させたり、還元剤(酸化物から酸素を取りだす薬剤)を用いたりして藍液をつくる。
この作業を「建てる」という。
こうしてできた藍液に糸や生地を浸し、その後、空気にさらすと直後は黄土色となり、徐々に酸化して青に発色していく。
この作業を繰り返すと青に濃淡が生まれる。
1回染めは甕をちょっと覗いた程度という意味で「甕覗(かめのぞき)」、3〜4回は「浅葱(あさぎ)」、7〜8回は「納戸」、9〜10回は「縹(はなだ)」、16〜18回は「紺」、19〜23回染めはもっとも濃い「褐色(かっしょく、かちいろ)」のように濃くなっていく。
家康ブルーは、生葉染めで染められたブルーでしょうか。
あるいは、藍建て1回の瓶覗(かめのぞき)色でしょうか。
松本潤さんの「表立たず思いを秘めていく姿」を心に描いて演じるという三方が原の戦い後の家康にふさわしい色彩を、柘植伊佐夫氏は、「紺」としたそうです。
18回目以降公式サイトにて、紺色でシックな凛々しい新しい甲冑姿の家康様が見られます♪
どうする家康
戦いに明け暮れていた戦国時代ですが、とても手のかかる染織技術を発展させた時代でもあったようです。
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新涼の候、皆様にはお変わりなくお元気でしょうか。
本日は、この夏初めて、エアコン無しで過ごせています。
9月2日、二十四節気では、処暑(しょしょ);暑さが峠を越えて和らぐ頃
七十二候では禾乃登(こくものすなわちみのる);いよいよ稲が実り、穂を垂らす頃
まさに、季節は変わっています。
着物を着るようになり、季節に敏感になりました。
そろそろ夏物も終わりです。
色の取り合わせで秋を感じるコーデで着納めをして、洗えるものは洗濯機で、洗えないものは汗抜きと丸洗いに出します。
夏物の整理をしながら、これからの季節に想いは飛んでいます。
「あ、またこの着物を着る季節が来た!」と季節の流れを知ることが出来ます。
着物の衣替えが楽しい理由かもしれません。
気分もリフレッシュして、心がととのう時間です。
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外見の力
今、わたしが唯一観ているテレビ番組は、中国時代劇三国志 Secret of Three Kingdomsです。
皇帝や皇后、身分の高い人は袖がたっぷりとしていて、戦う兵士たちは、袖は邪魔にならないようほぼ洋服と同じだな~、などと、常々、着物の袖に深く?!関心を持っているわたしは、興味深く観ています(*^^*)
さて、先週の「第40話 指揮を執る者」は、
後漢末期の皇帝(主人公)が、戦場に身分を隠して潜伏していたけれど、戦況が絶望的になり兵士たちの士気が落ちてしまいました。
何も手立てがないとおもっていたところ、皇后が皇帝の衣装を手作りし、皇帝にそれを着せました。
中身は何も変わっていないのに、その外見を皇帝の衣装に変え身分をあかしたところ、兵士たちの士気はあがり、援軍も得て、勝利するというストーリーでした。
それは物語だからでしょうか。
外見が内面に及ぼす力、いえ、内面に潜ませて自分さえも気が付かなかった自分の能力を外見が表に現したのではないでしょうか。
わたしは、着付け師としてお客様にお着物をお着せするたびに、それを実感していました。
外見を変えただけなのに、その表情は一瞬にして変わり、人格まで変わってしまったかのように思えることもありました。
着物の力の魅力に嵌っているから、着物が大好きであり、着付け師という仕事が大好きなのです。
次回から、そんな「着物の力」もご紹介していきたいと思います(*^^*)
着物美心塾
Power of KIMONO 「女子力」
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これからも大切にしたいこと☆
高校の卒業記念に書いたわたしのひと言メッセージは、「目立ちた~い」
(^_^;)
自分の魅力を欠点だと捉え、その対策として、ファッションやメイクはおろか、言動や性格までも本来の自分からかけ離れたちぐはぐなことをしてみたり諦めて投げ出してみたりの人生を、自らの天命を自覚してそれを志す人生に変えてくれたのは、「美塾」でした。
わたしは「美塾」塾生となり、2014年には美塾プロデュースナチュラルメイクアップアーティストの資格を取得しました。美塾の魅力マトリックスは、もともと「着付け師」のわたしが和装のトータルビューティーバランスの重要性を感じ、着付けに加えてヘアアレンジやメイクアップへと進む過程においての道標となりました。、目の前の方の魅力を最大限に生かす。その方法は、わたしというわたしにしかない固有の魅力を武器にして!
わたしは美塾の魅力マトリックス「凛・萌・艶・清」の魅力「清」タイプ
当時、美塾塾長がブログで書かれている「清」タイプ女子「そよ風子」を読んで絶句!しました(*_*)
以前ブログ「清」にも書いたことがありますが、改めて抜粋すると、
「そよ風子は、感情の起伏がなだらかです。
滅多に声を荒げたりしません。
そもそも声がそんなに出ません。
何考えているか分からないって言われます。
しゃべるのもゆっくりです。
何をやってもそこそこはできるし、誰かに迷惑をかけたりはしないんだけど、でもだからこそ、相手の印象に残らないっていうか、インパクトに欠けるっていうか、そりゃ名前も覚えてもらえないよね。
じゃあ名前を覚えてもらえるほどインパクトのある何かをするか・・・っていうとそんな度胸もないし、他のみんなに迷惑をかけるかもしれないし・・・。
そんな存在。
3回会ってもはじめまして。
定期的に水分補給します。
基本うっぷん常に溜まっていますが、表面的にはモナリザの微笑み級な笑顔。
そしてたまーーーーに、不満爆発して超キレます!!
でもキレたのに怖く見えないみたいで、なんか悩み相談みたいになります。
道歩いていても、人がぶつかってきます。
わたし、ここにいるのに・・・。」
そんな風子に、魅力王子は語りかけます。
「 目ー覚ましなよ。
君は誰からも嫌われず、不思議とすぐに万人に受けいられるというかけがえのない魅力を持っているんだよ。」
風子は気づきました。
「主張しなくていい。目立たなくていい。
そんな私を必要としてくれる人が、今、私の周りにたくさんいます。
持って生まれた魅力を活かし、それを磨くことによって、自分を必要としてくれる人が現れる。
偽りの自分ではないから、自分そのものに自信が持てるようになりました。
それはこれからも変わらない。だって、一生無くならないものを自分の自信の源に出来たのだから。
たぶん10年後も、20年後も、いえ、50年後も・・・。」
近頃、高校生の時のような「目立ちた~い」願望?、むしろ目立たなくては何も成し遂げられないという強迫観念?が芽生えていたかも・・・
今一度、自分の天命を自覚し、それを志すために原点に立ち返ろうと思っています。
魅力マトリックス
ミラさん、ジュリアさん、クリンちゃん、そよ風子さん
きっと、誰かに当てはまる!!!
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芽吹きの春☆
わたしは、実家から通っていた高校卒業以来、引っ越しを重ねてきました(ウン十年!)。
短くて1年半、長くて5年半程です。
引っ越しは、ある意味大掃除です。
現在の住まいに落ち着いて、この春で、7年目に入ります。
今の住まいにも、色々なものが積み重なって滞りが出てきました。
昨日は、マンションの配管掃除日でした。
業者さんの来宅に合わせ、大掃除しました。
滞っていたものがサーッと流れていくようです。
夜は、茶道教室の春の親睦会でした。
お稽古にはなかなか参加できていないのだけれどm(_ _)m、こちらで出会えた方々は、これからのわたしの人生に欠かせない!
これからのわたしの進む道、「5年後、何をしていたいか?」を神林先生に尋ねられました。
「もっと多くの方に、お着物を楽しんでいただきたい。ヘアメイクやコーディネイト、お手入れのご相談までお受けできるわたしになりたい!」
現存するサービスを超えて、わたしにできることは何であるのかを考えると同時に、有結テーブル茶道の発展の影には、先生の人を大切にし育てるという想いがあることを改めて感じ、一緒に進んでくれるお仲間との関係を広げていくことも大切であると知りました。
わたしの中で、新しい想いが芽生えてきました(*^^*)
わたしの周りには、良いお手本となる方がたくさんいらっしゃいます。
本当に、有り難いことですm(_ _)m
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効率のいい女と呼ばれたい♪
本日は、とっても寒かったけれど、外ではずっと走っていたので温度が良くわかりませんでした(*^_^*)
出張レッスン→美ジャポン「おしゃれ教室」→歯医者「定期健診+クリーニング」の一日でした。
無駄なく予定が入ると、快感♪です。
櫛一本でのまとめ髪ワンポイントレッスン+普段着補正と長襦袢着付けを出張レッスンしてきました。
わたしの中にある知識を望む方がいらっしゃれば、なんでもお教えいたします。
出せばこそ、また新しいものが入ってきますから!
小林先生の「おしゃれ教室」では、先生の発するエネルギーの大きさにいつも圧倒されます。
そのエネルギーを、自分の中に取り込み、わたしもエネルギー全開です。
冬には予防接種をして、寒い外には極力出ないことが健康法と信じて疑わなかった数年前が懐かしい(-_-;)
片道1時間以上かけて通っていた歯医者さんが突然辞められて、途方に暮れていましたが、なんと!すぐ近くにとってもいい歯医者さんがいらっしゃいました!(^^)!
クリーニングの仕方も無駄がなく、手早くすっきりです(^_-)-☆
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ご縁の意義☆
昨日は、お客様からのご紹介早朝出張着付け@川崎→お客様から有結流テーブル茶道のお仲間になられた方と近況報告ランチ会@銀座→着物とは全く関係のない講習会でご縁ができた呉服店の次期女将さんとアフタヌーンティーミーティング@新橋→美しいキモノ・アカデミー@青山とみひろ、と有意義な一日でした。
創業440年(゜o゜)という老舗呉服店「とみひろ」さんで、白鷹御召の特徴について塩沢御召との違いなどをお話し下さった小松紀夫さん、養蚕史研究家の沢辺満智子さんは女性と養蚕の歴史や信仰についてお話し下さいました。
↓「とみひろ」の社長の冨田浩志さんは、山形で養蚕事業を始めたこと(国産の絹を守るため)、山形の美味しいもののお話をしてくださいました。
養蚕のお話は奥が深く、まだまだ聞き足りませんでした。
わたしが「着物」に携わっているからこそのご縁が、わたしのまわりに広がっています。
その不思議と有難さ、その意味を知りたいです!
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葵のお着物TPO~不易流行~
不易流行(決して失ってはいけないものと、時流にあわせるものを、合わせて継承していくこと):WPA(ワールドワイドパーティープランナーアカデミー) の講座で教えていただいた言葉ですが、着物においてもそのとおりだと思います。
秋のお着物シーズンとなりましたので、ご質問をお受けすることも多くなりました。
「梅の柄の着物なのですが、10月に着てもよいでしょうか?」
その昔、私がしきたりを学んだ頃は、「図案化されていればよいでしょう。しかし、枝が描かれた写実的なものは控えましょう。」というものだったと思います。
着物が日常着であったころは、季節に合わせてお着物の柄を変化させることが、おしゃれであったでしょう。
現在でも、そのようなおしゃれを楽しまれている方に出会えますと、「風流なお着物好きな方♡」と、拝見するだけでも私まで嬉しくなってしまいます。
そのようなお着物の楽しみは、大切に守っていくべきものだということは、疑いようもありません。
しかし、決まりごとに縛られてしまうことは不自由ですし、お着物をお召しになる喜びも、半減してしまいます。
現在では、「わたしは、この花が好きだから!」「わたしの思い出の着物だから!」「この色は、わたしに似合うから!」・・・
と、その方なりのお考えで自由に、着物を選ぶ時代が来ていると思います。
もちろん、洋装においてもその場に相応しいドレスコードがあるように、その場を台無しにしてしまうことがあってはいけません。
決して失ってはいけないものとは、「一同に会した人が、心地よい時間を過ごすこと」。
このことをTPOと心得れば、お着物はもっと自由に楽しめます(*^_^*)
最後に、染織家で友禅染の重要無形文化財保持者:森口華弘先生のお考えをご紹介します。(出典:GINZA和貴)
人間国宝の森口華弘先生に「枝つきの梅の花柄を着て良いのは、3月だけなのでしょうか?」と質問をされた方がおりました。その問いに対して森口先生は、こう仰られたそうです。
「君、いちごは一年中食べるでしょう? 5月だけなんて事はないよね? 食べたい時に食べたいものを食べる。衣装もそれで良いんじゃないの?」
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